何も始まらないまま初夏が来た

何も始まらないまま初夏が来た。

桜咲く季節に雪が降り、花びらと雪が混じって幻想的な風景を見せた3月の東京が懐かしい。あれからもう3ヶ月が経とうとしている。


私の大学の授業は1月で終わり、試験を受けに少し大学に行った程度で今年は学友とも顔を合わせていない。元々友達が多い方ではないのもあるが、今年はほとんど顔を合わせていないに等しい。

2〜3月は学校の図書館に籠城していたが、それもできなくなってからかれこれ3ヶ月が経った。まだしばらく優しい陽だまりに溺れながら本に埋もれることは難しそうだ。


そういえば今年の1年生とはまだ顔を合わせてすらいない。本当に存在するのだろうか?彼ら彼女らの思い描いていた学園生活とはかけ離れたものが生まれているのだろう。想像するのは難しくないが、理解するのは難しい。出不精で友達も少ない私には理解できないことなのかもしれない。


3月末に行われる予定だった大好きなSixTONESのライブも、はじめての単独に胸を躍らせていたLilかんさいのライブも全てなくなってしまった。2ndシングルの発売も延期になった。


私たちを置いて知らぬ間に2020年が進んでいく。時が進むのが心なしかいつもよりもはやい。今年は何もないまま過ぎていくのかもしれない。ただ悶々とした毎日を過ごすだけで終わるのは釈なので、勉強時間ばかりが増えていく。それもなんだか疲れてきた。


自分の得意とすることはいくらやっても楽しいのだが、それ以外は飽きてきてしまった。いつもなら「SixTONESのライブに行くために勉強とバイトを頑張ろう!」と思えるのだが目標がない。そもそもバイトがない。働き口にあぶれている。そろそろ働かないとまずいのだが、なかなか職が見つからない。


「政府の支援金を申請すれば良いのでは?」と思った方も多いだろう。あれは親の収入が減ったりした場合などさまざまな条件があって、私の親はコロナ禍で仕事が増えたの職種の人間なので見事に当てはまらない。なので申請できない。


一昨日、バイトの面接に行ったが多分落ちた気がする。バイトの面接に落ちるって相当社会不適合者なんだな、なんて軽く落ち込んでたりする。


とにかく何をするにもモチベーションを保つのが難しい。何かをはじめたとしてもはじめた感じが全然しない。お金もない。実家にも帰れない。自担にも会えない。友人にも会えない。


ないものばかりだ。

当たり前の日常ってすばらしいかったんだな。